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今月の樹木 2025年2月

 菅さん提供


クヌギ橡・櫟・椚 落葉高木 ブナ科)                                 

                                             花期45月 果期910月                                        

 里山を代表する樹木と言えばクヌギを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。都会育ちの人でも遠足やハイキングなどで山に入り、ドングリをもてあそんだ人も多いように思います。

 日本の森林面積は国土の70%近くを占めると言われ、電気やガスが普及する以前は薪や炭をはじめとして様々な恩恵を山から受けていました。「森は海の恋人」とも言われるように、森の落ち葉から産生される養分は日本周辺の豊かな海を育て、様々な産物をもたらしてくれてもいます。

 縄文時代にはドングリを食用としていたことが伺える遺跡が見つかっていて、美しい緑色の光沢の糸が取れる野生の蚕のヤママユガはクヌギなどのブナ科が食草です。

 炭が生産されるようになると萌芽力の旺盛なクヌギが重宝され、里山を代表する樹木になりました。その中でも兵庫県川西市北部の黒川地区の里山は日本一の里山と言われています。

 この一帯で生産されるクヌギから作られた菊炭は断面が菊の花のように美しいことで高い評価を得ているという古書籍の記録に残る歴史性。菊炭が茶道で重用されてきた文化性。伐採時期が異なるエリアが織りなすパッチワーク状の景観性。人の背丈ほどの所で幹を伐って、先端から生じる萌芽枝を約8年ほどで伐採して炭にし、それを繰り返すうちに元の幹の部分が肥大した台場クヌギと呼ばれる樹形の特異性。クヌギの樹液に集まるカブトムシ、クワガタムシ、スズメバチ、オオムラサキなどたくさんの生き物の拠り所となる生態系の一部としての生物多様性などが日本一の里山と言われるゆえんですが、かつての里山の多くが現在は里山放置林となっている中で、黒川地区では今なお茶道文化を支える菊炭が生産されていることが里山の命脈を保っていることにつながっています。多くのボランティアの人が里山保全の活動を行っていることも特筆すべきことです。なお、黒川の奥瀧谷にある台場クヌギ林は、林業発展の歴史を示す景観が今に残る地として2014年に日本森林学会の林業遺産に登録されました。

 菌床栽培の椎茸では味わえない豊かなうまみと香りが特徴的な原木栽培椎茸にはクヌギが多く使われます。

 里山の森林は山崩れや洪水の防止、水源涵養、生物多様保全など重要な役割を担っています。炭を使ってのバーベキューを楽しむ機会があるときには、高級な菊炭に手が届かなくとも、原木椎茸を噛みしめながら里山の存在意義に思いをいたしてみてはいかがでしょう。

参考(ヤママユガの一生の動画)ヤママユガの一生 | NHK for School

台場クヌギ林


菊炭






2025年2月 活動実績

 2025年


(予定日は赤字 実施済みは水色 で表示)

2月 2日(日)  例会
 (中止)
2月11日(火・祝)臨時 植樹チラシ配布 旧ケーブル下黒川駅
2月16日(日)  例会 植樹の準備作業 ナラガシワ移植
             
2月23日(日)  例会 (中止)



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リンク

川西里山クラブホームページ

川西市HPに掲載

兵庫県森林ボランティア団体連絡協議会

動画


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2025年 2月16日 例会

 参加者 12名(会員11名、一般1名)

 3月16日(日)の植樹会の準備の一環で、竹切をして土留め用の横木と目印の杭を切り出とました。

 枯れた竹が乱立する竹藪の整理ですね。


枯れていない青竹を切り出し枝を落としています。

黒川駅倉庫の前で40㎝に長さを揃えて竹の玉切り。

Ⓐが実生の苗木がある場所で、移植地はⒷ01とⒷ02に各1本移植します。

大きな木が親木でフェンス内に実が落ちて実生で育った2本を移植します。

苗木ですが割と大きく根が深く入っており悪戦苦闘です。

掘り出した1本目。

掘った後の埋め戻し作業。

旧黒川小学校の裏側の空き地に2か所に分けて移植。

もう一か所分です。

フェンスの高さが無いので心配ですが、様子を見てみます。

 鹿柵ネットは通常1.8ⅿ以上の高さでないと飛びこされると言われています。この場合は、マンディフェンスなので、飛び込んでくることはないのですが、鹿の口がと説く高さであればダメと思われます。
 鹿の口がと説く高さ?
 ディアーライン(鹿摂食線)2ⅿと表示されています。

ディアーライン(鹿摂食線)って何? | DEER INFO-日本で唯一の鹿情報総合サイト

少し心配ですが、鹿の食害が歩かないか観察して食害があれば、対策を講じないと仕方ないです。


2025年2月11日(火・祝) 臨時 植樹会案内チラシ配布

 参加者 3名


 クヌギ植樹会の実施案内のチラシを黒川駅で配布しました。雪は降っていませんが、山上は8㎝ 程度積もっているそうです。ケーブルの線路にも白いものがありました。 黒川駅の横の通路が雪を踏み固められて言います。(この部分が地道でなくコンクリートになっているため)危険ですから踏み固められた部分を取り除きました。

 ここでチラシを配布するのは、今日は山上の妙見宮で建国祭国祷会 ~お火焚祭り~https://www.myoken.org/year_event/205/)が開催されており、また能勢電鉄では、のせでん耐寒ハイキングが実施され(https://noseden.hankyu.co.jp/guide/hiking/kbx688umy3/wsj366b1ka/)約600名のハイカーが参加されているとのp事で、そのハイカーの帰りの黒川駅で待ち受けチラシを配布する事にしました。

配布したチラシ(他にも手渡しの方法を考えて配布予定です。)他にも川西市広報3月号に掲載予定です。



続々とハイカーが下りてきます。



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