2020年8月9日日曜日

今月の草本 2020年8月

菅さん提供 


ソクズ(蒴藋 レンプクソウ科)           

                                    花期7月~8

 日当たりが良く適度な湿り気のあるところに生えるソクズはとてもユニークな花を付けます。遠目ではわかりませんが
近づいてみると白い花の間に黄色の物体がいくつも見られます。これは腺体と言われるものの一つで、中には花粉を運ん
でもらう虫を呼ぶための甘い蜜がたっぷりと溜められています。つまり、花自体には蜜腺がなく別の器官で蜜が作られる
わけです。
 この腺体は、はちみつが大好きなくまのプーさんが見つけたなら喜んで持っていきそうなつぼの形をしていますが、指
先でどうにか摘まめるほどの大きさしかありません。
 蜜の味を確かめたくて一つ口に入れてみましたが、青臭さがあるだけで甘さはほとんど感じられませんでした。それで
も小さな虫たちには大変なごちそうのようで、花を観察していると蜂や蝶の仲間が頻繁に訪れ、をつぼの中に差し込ん
で吸蜜している姿を見ることができます。
 中でも蟻はソクズの一番のお客さんのようで、どの花にも大小の蟻が見られます。つぼの縁に脚をかけ、体の半分ほど
がつぼの中に入った小さい蟻の姿を見ると微笑ましくさえ思えます。
 ところが、蟻の行動を見ていると蜜をもらうだけでソクズの受粉には貢献していないようにも見受けられます。桜など
の葉柄や托葉にある蜜腺で蟻を誘引する植物は、その植物に害を与える他の昆虫を蟻が排除することで、蟻と植物が相互
に利益を得ているという研究もありますが、ソクズでも同様の関係があるのかもしれません。
 蜂蜜を発酵させて作るお酒にハニーワインがありますが、ソクズのつぼの中の蜜がたまたま自然発酵して、それに酔っ
た蟻が千鳥足になってあっちへふらふらこっちへふらふらする間に受粉の役割を担っている、と言う話は聞きませんので
そのようなことはあり得ないことでしょうが、つぼの中の蜜をなめている蟻の姿を見ているとついそんな想像をしてしま
います。
 同属で木本のニワトコの若芽は山菜として利用されますが、草ニワトコともいわれるソクズは生薬として使われること
があっても食用にはあまり利用されていないようです。
 秋に熟す実は、ミニトマトをうんと小さくしたような感じの液果でプチプチとした味わいが楽しめそうでジャムにもで
きるとか。一度食してみる価値はありそうですね。





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