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2021年8月25日水曜日

2021年8月24日(火)臨時 ウリハダカエデ植樹

 参加者 14名(会員9名、人博 2名 阪神農林3名)

植生調査

 過去3回(2016・2017・2018年)実施後3年ぶりの調査です。調査地はA地区の鹿のネット内とネットの外各1㎡くぎりの5箇所計10カ所と同様にB地区の指定地(A地区同様10箇所)

  


 桜谷(「出会いの妙桜」)の被害見分
 手作業で小石を積み上げ流れを制御した堰はある程度効果を発揮したとみられる。しかしこの程度であれば万全とはいかないだろう。

 2011年植樹のエドヒガンの大きな枝の部分が裂けている。
 
出合いの妙桜の側にあるイヌザクラの根っこが剥き出しになっている。(長野県大町市の

大塩のイヌザクラ(静の桜)天然記念物になっています。是非長生きをして欲しい)


 昼の休憩時間に皆で話し合いの結果
 現在までの調査結果のまとめ。
  シカ柵の設置により、柵内の植生の植被率、総被度は大幅に改善され、高い水準で維持されていることが明らかになった。また、群落高についても上昇傾向にある。総被度の増加に貢献している種の多くは木本種で、先駆性植物や夏緑低木種だけでなく、本地域の夏緑二次林(コナラ-アベマキ群集)の林冠木となり得るコナラ、エドヒガン、リョウブなども含まれている。このことから柵内では伐採跡の裸地から先駆性植物群落(タラノキ-クマイチゴ群落)へと遷移が進み、今後は緩やかに階層構造を発達させながら夏緑二次林(コナラ-アベマキ群集)へ遷移すると思われ、シカの被食圧の高い柵外と比較して高い表土保全機能を果たす植生に回復していく事が予想される。

 一方、柵外については不嗜好性植物など一部の植物については被度を大幅に増やしているものの、植被率・総被度は柵内に比べ低く、群落高も低い。特に木本種の被度は低いままであり、夏緑二次林への遷移の兆しは感じられない。種数については微増傾向ではあるが、植被率・総被度の向上には寄与しておらず種数の安定的な増加の見込みは低いと思われる。シカの被食圧が現状のまま推移するならば、今後も夏緑二次林への遷移は期待できない状況にあると考えられる。

 今年度は前回から3年目です。今回の調査を分析して次回調査をどのような目的で実施するか基本点をしっかり整理して実行の有無を見極めたい。

ウリハダカエデ植樹結果調査

 2020年11月にウリハダカエデの苗木を山引き(鹿ネットの側に親木が有りその木からネット内に落ちて若木が育っていますその苗木を利用)で5パターン各5本(余分に10本あります)を植樹しました。1年後の食害結果を見ます。

 これはいかに費用を掛けずウリハダカエデを育成するかのテストです。(ウリハダカエデは細かく地表に根を張るので、土壌流出を防ぐ。葉を食べれれても次々再生して強い。等の利点を活かして、いろんなパターンでガードをしています。)

 ガードの種類(下記の通りセットをしたものを樹高の伸びと食害を調べる)

 1)無処理(そのまま植樹)5本の平均樹高116.6㎝

 2)曲げわっぱテープ(竹を曲げて青色のテープを巻く)10本の平均樹高113.0㎝

 3)くわんたい(九州のネット業者作成ビニールのカバーに被覆針金。最初はぺったんこですが枝が張ると自然に膨らむ)5本の平均樹高134.6㎝

 4)サプリガード(支柱を立ててビニールのネットを丸めて張る)5本の平均樹高293.0㎝

 5)綿帽子ガード(支柱にネットを被せ苗木が大きくなるにつれて、帽子を被せたようにしているので上にネットも上がる)5本の平均樹高109.0㎝








2021年8月8日日曜日

今月の樹木 2021年8月 

 菅さん提供


イヌザクラ (犬桜 落葉高木 バラ科) 

                                   花期45月 果期8月                              

 8月の里山を散策すると、枝先に朱や赤に交じって黒柴色に熟した大きさ7mmほどの果実を付けたイヌザクラに出会うことがあります。
 イヌザクラを見たことのない人でも植物にある程度詳しい人であれば、頭にイヌと付くことから花は観賞に価しない桜だろうという想像はされると思いますが、花はさておき、カラフルな果実が見られるこの時期にはイヌザクラと言う名は返上させたくなるほど美しい姿を見せてくれます。
 ちなみに、犬と名の付く植物はいくつもありますが、名の由来に関しては動物の犬とは関係なく、否定の意味の「(いな)」の音が「イヌ」に変化して犬の字が充てられたという説が有力なようで、人にとって有用なものに似てはいるが実際にはそうではないというものに用いられています。


 イヌザクラはエドヒガンやソメイヨシノなどとは異なるウワミズザクラ属に分類され、花の付き方は長い花軸に穂状に付くため、瓶を洗う時のブラシによく例えられます。ウワミズザクラにそっくりの花ですが、花軸の基部に葉があればウワミズザクラ、葉がなければイヌザクラというように見分けるのは容易です。果実にもちょっとした違いがあり、基部に萼片が残っていないのがウワミズザクラで、枯れた雄しべが髭のようにくっついた萼片が残っていればイヌザクラということになります。
 ウワミズザクラとイヌザクラは似たものどうしで、どちらであってもイヌザクラと呼んでもおかしくはないように思われますが、ウワミズザクラがウワミズザクラたり得たのは、古くにはこの材を削って上面に溝を掘り、占いに用いたと古事記にあるそうで、上溝桜と言われていたものがウワミズザクラになったという説があります。そこで考えてみたのが、今日ではイヌザクラは絶滅危惧種に指定されている県がいくつもあるように、当時も個体数が多く手に入りやすかった方がウワミズザクラとなり、個体数が少なく利用されなかった方がイヌザクラとなったというものです。古事記に記載されるほど当時の占いは重要な(まつりごと)であったと思われ、似ていても厳密に区別されていたのではないででしょうか。

 花に視点を移せば、一つの花軸の花数はウワミズザクラの方が多く、イヌザクラの方は少なくスカスカで貧相に見えるところからイヌザクラとなったとも思えます。もう一つはウワミズザクラの蕾や若い果実を塩漬けにしたものは(あん)仁子(にんご)と呼ばれて食用にされている所もありますが、イヌザクラは利用されていないようでそこも関係しているのではないかとも。
 熟れた果実は美味しそうに見えても実際には苦くて食用にはなりません。念のため申し添えておきます。





2021年8月6日金曜日

2021年08月04日(水) 例会 伐採木の確認、下刈り、危険木確認。

 参加者 8名

薪割り

今日は団栗小舎の前に置いてある割残しの丸太をかたずける予定です。

伐採木の確認

伐採した跡地には伐採したコナラがまだまだ残っています。次回活動から順次引き上げて処分が必要です。極近くにコナラの丸太が有ったので、玉切りして運びました。まだ1本残っています。

植栽地の植生調査のための下刈り

下のA地区は前回しておりますが、再確認をお願いしました。

モリアオガエルのオタマジャクシ

元気に泳いでいます。まだまだ足も出ておりませんが、今月中には蛙になって山に帰るでしょう。

下刈りの際に見つけた小鳥の巣

既に飛び立った後の巣です。傾斜地で高さが腰当たりですから1.3m程度握りこぶしより少し大きめの巣です。(鳥の名前が判れば良いのですが。推測中ですがウグイス?かもしてません。

エノキの確認

保護ネットを張って囲って頂いております。(この木を移植してオオムラサキを育てる予定です。)

危険な松

枝が枯れて今にも落ちそうです。遊歩道に沿ってこのような危険木が無いかいつも確認が必要です。


薪割りも一段落ですが、まだまだ引き上げる伐採木は斜面に残っています。次回から運び出しがが始まります。



モリアオガエルのオタマジャクシが泳いでいます。(泳いでいるのが見えますか?)



小鳥の巣だった後の巣(小鳥の名前を教えて下さい)


エノキの幼木が柵内に生えています。囲いをして頂いていますので、冬場に移植したいと思います。

どうしたものか高所で枝が折れています。早く処理しないと危険です。しかし高所で登るにも危険ですからあっさりと伐採して処理しますか。






2021年8月2日月曜日

2021年8月1日 例会 下刈り

 参加者 10名

 梅雨が上がると東北では即台風?関西は日照りが続いています。

 今日の作業

 皆伐して玉切りして積んであった丸太も大方処分が出来ました。今日はその整理。

 植生調査(8月24日(火)予定日雨天順延)の準備

  第1回目2016年8月23日

  第2回目2017年8月24日

  第3回目2018年8月23日と3回連続して実施していました。今回2021年8月24日(実施予定)実施で当分様子を見ようと思います。

 この調査は鹿柵の中と外で実施しております。よって、鹿の食害に焦点を合わせています。

 諸道具点検

 電気工具(スライド式丸鋸、自動カンナが修理が必要で、業者の方に来て頂きました)

 そのついでに、草刈り機やチェンソーも点検していたが来ましたので、次回8月15日には電気工具の修理と点検した機器のメンテ部品を持って来て頂きます。

 モリアオガエル

 池の水を補給しました。これで今年は親(カエル)になって森に帰るでしょう。(餌は水草の補充(炭水化物)と小魚の干した(ジャコ)を入れました。


モリアオガエルの池(日照りの連続で、水を補充して餌に水草とジャコを入れました)


B地区の植生調査予定地はやって頂いたそうですから、A地区植生調査予定地に調査に入れるように下刈りをしました。すごい勢いで草(主にネザサ)が茂っており見印のポールは確認できてもその下の調査地が判りません。(1m四方を杭で囲んでトラロープを張っていますが、なぜは切れています。)調査予定日が24日ですからその間に例会日が2回あります。はっきり区分できるように再度確認が必要です。 


左端の卓上スライド丸鋸と自動カンナは修理で今日持って帰って頂きます。真ん中の仮払い機6台は始動がなかなかかからないとの事で点検して頂きました。各不良の箇所は点検結果を貼付け収納しています。剥がさないようにお願い致します。

枯松を伐採したのをチェンソーで板にしました。これは「出会いの妙桜」のウッドデッキに土が上がりますのでそれを食い止めるために板状にしました。下の丸太は半割にして杭にしたいと思います。









 

入会申し込み

2025年10月以降の予定表

  2025年 10月 3日(金)臨時 参加者 9名             里山体験学習(川西北小90名) 10月 5日(日)例会  参加者 7名 10月 19日(日)例会   黒川駅倉庫9:00集合 10月23日(木)臨時  里山体験学習(明峰小114名) 木工クラフト13:...