菅さん提供
アオハダ (青肌 落葉高木 雌雄異株 モチノキ科)
花期5~6月 果期9~10月
樹木の表皮の表情は樹種によってはまだら模様やかさぶた状のもの、とげのあるものや皮目が
よく目立つものなどと様々で、樹皮の特徴が樹名の元となったものは少なくありません。
いくつか例を上げると、瓜の模様に見えるウリカエデとウリハダカエデ、樹皮がまだら模様に
なって鹿の子模様に見えることから名づけられたカゴノキなどがあります。木登りが得意なサル
でも滑って落ちてしまいそうなほどツルツルした樹皮の特徴から名づけられたサルスベリはなる
ほどと思わせるネーミングです。
樹皮の色から来たものとしてはアカマツやクロマツがよく知られていて、シラキ、アオキ、ク
ロキなどは現物を見れば納得がいきます。
樹皮の色がそのまま樹名になったと思わせるアオハダは青く見えるのかというとそのようには
見えません。樹皮の外観はこれといった特徴はなく、強いて言えば丸っこい皮木が目立つ程度で
樹皮を頼りにこの樹木を特定するのは困難です。
種を明かせば一皮めくったその下の内皮が青い(みどり)ことからアオハダと言われるように
なったようです。樹木に名を付けるときにわざわざ皮を剥ぐようなことはしないと思われますが、
この樹木の表皮は薄いため、切り倒した際などに傷ついた表皮が剥がれて下の緑が目についたこ
とでアオハダとなったと考えられます。
雌雄異株で初夏に咲く花は雄株雌株共に直径は5~7mmほどの淡い緑色で目立たず、花を楽
しむような樹木ではありませんが、秋の気配を感じる季節になると濃い緑の葉の間に赤い果実が
目につくようになります。葉と果実のコントラストが美しいことから、庭木として植栽されるこ
ともあるようですが、赤い果実が楽しめるのは実を結ぶ雌株に限られます。
果実がが食べられるという情報に接したことはありませんが、柔らかい新葉はおひたしなどに
して食べることができ、お茶としての利用法方もあるようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿