ハリギリ(針桐 落葉高木 ウコギ科)
花期7~8月 果期10月
ハリギリはキリと名がつくもののキリの仲間ではなくウコギ科の樹木です。葉は掌状に5~9裂し、大きなカエデのような形をしていて、長さで20~30cm幅は15~25cmもあり、その大きさからハリギリは別名でテングウチワ(天狗団扇)とも呼ばれますが、ハリギリの名は若い枝に刺があることと、葉が大きいのでキリの葉にみたててその名がついたと言われます。
ハリギリが材になったものは家具や建材の業界ではハリギリとは呼ばずに栓(セン)の名で流通されているとのこと。また、別名にニセケヤキというのもあり、こちらは木目が本物のケヤキに似ていることから名付けられた言われています。和太鼓の胴に使われる木材は、最上級はケヤキとされていますがハリギリの和太鼓もあるようです。適度な軽さと加工のしやすさ、クセのない音抜けの良さからかつては日本製エレキギターのボディによく採用されたことがあったようです。
ウコギ科と言えば山菜の王様とも言われるタラの芽が有名ですが、意外と知られていないのがこのハリギリ。タラの芽よりもアクが強く若干の苦味があるようですが、山菜はアクが命。アク抜きをする必要なものもありますが、抜きすぎると気の抜けたビールのようになってしまいます。アクが旨いと感じるようになればあなたも山菜通の一人です。
ウコギ科のタラノキとコシアブラにこのハリギリの芽は天ぷらが最高で、この三つをウコギ科天ぷら三兄弟と呼ぶ人もいるようです。
タラの芽はスーパーではよく目にし、コシアブラも最近人気が出てきているようですが、ハリギリは一部通販サイトで見る程度で一般には流通していません。ハリギリの芽を手に入れたいと思ってもかなりの高木になるので思うようにはならず、未だに賞味したことはありません。
最後に、山菜のてんぷらの秘訣は衣を薄く、高めの温度の油で短時間でカラッと揚げるのが美味しく作るコツのようです。

